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「刃物を持った手が伸びてきた」 見上げれば犯人の顔… 秋葉原殺傷事件(産経新聞)

【秋葉原17人殺傷 第10回】(6)

 《約20分間の休廷が終了。事件現場の交差点から逃げる最中、加藤智大(ともひろ)被告(27)に刺された男性に続き、新たな証人が入廷してきた。傍聴席から見えないよう衝立を置く遮蔽(しゃへい)措置が取られている》

 《氏名、生年月日を確認した上で、村山浩昭裁判長が宣誓書の読み上げを指示した。宣誓書を読み上げる女性の声が聞こえた後、検察官が尋問を始めた。新たな証人の声は、少しくぐもったような声だ》

 検察官「それでは、6月8日のことについて質問していきます。ご主人は6月8日に刃物で刺されましたね?」

 証人「はい」

 《今回の証人は、休廷前に証言した加藤被告に刺され、重傷を負った男性の妻のようだ》

 検察官「あなたは6月8日、3人で秋葉原に来て、事件に遭遇しましたね?」

 証人「はい」

 検察官「事件のことを聞きますが、どんなことがありましたか」

 証人「(秋葉原の)中央通りを交差点に向けてゆっくり歩いていたら、西から東にトラックが突っ込んでくるのが見えました」

 検察官「何か音は聞こえましたか。どんな音でしたか」

 証人「鈍い音でした。とても大きな…大きな音でした」

 検察官「トラックが突っ込んだときに、はねられた人はいましたか」

 証人「はい。3人ほどいました」

 検察官「トラックはどのくらいの速度でしたか」

 証人「60キロぐらいだと思いました」

 検察官「はねられた3人の様子は?」

 証人「ほとんど動きませんでした」

 検察官「何が起きたと思いましたか」

 証人「乱暴な車が人をはねたと思いました」

 検察官「どんな気持ちでしたか」

 証人「震え上がりました」

 検察官「娘さんもご主人も同じ光景を見ましたか」

 証人「はい」

 検察官「娘さんの様子はどうでしたか」

 証人「震えていました」

 検察官「その後は異変はありましたか」

 証人「交差点から、われわれに向かってたくさんの人が逃げてきました」

 検察官「どんな表情でしたか」

 証人「大変な形相でした」

 検察官「ご主人は何をされていましたか」

 証人「逃げろ!と言って3人で逃げました」

 検察官「なぜ逃げましたか」

 証人「何かテロのようなものが起きたと思い、逃げました。一刻も早く逃げたかったんですが、サンダルだったので足がもつれてなかなか逃げられませんでした」

 検察官「周りの人はどうでしたか」

 証人「たくさんの人が身をかがめて逃げていたので、前を逃げる主人も身をかがめて、私も身をかがめて逃げました」

 検察官「逃げている最中のことを聞きますが、何が見えましたか」

 証人「主人の背中に刃物を持った手が伸びてくるのが見えました」

 検察官「その手は右手ですか」

 証人「はい」

 《検察官は、証人の夫を刺したナイフの色や、刺された部位などについて詳しく聞いていく》

 検察官「刺された後、顔を上げましたか。犯人の顔を見ましたか」

 証人「はい。刺した後、交差点の方を見ていたので、この人と分かりました」

 検察官「近い距離から見ていましたか。犯人の特徴は?」

 証人「やせ形でサラリーマン風。メガネをかけていました」

 検察官「年齢は?」

 証人「40歳手前ぐらい。老けてみえました」

 《加藤被告は自分の様子を説明する証人の発言を聞きながら、ノートにメモを取っている》

 検察官「どんな人でしたか。左手にいる被告人を見てください。見たことはありますか」

 《衝立で見えないが、証人は加藤被告の方を向いているようだ。加藤被告もメモを取っていた手を止めて顔を上げた。証人と目を合わせたようだ》

 証人「はい」

 検察官「犯人と比べてどうですか」

 証人「髪形が変わっています。そのときよりは若くなったというイメージですが、この人に間違いありません」

 検察官「ご主人が刺された後、あなたはどんな行動を取りましたか」

 証人「また襲われると困ると思って視線を外しました。それから中央通りを左に曲がった路地の方に逃げました」

 検察官「逃げている間、ご主人の刺された後の出血はどうなりましたか」

 証人「ひどくなるのを見ていました。これ以上走ったらダメになる、出血多量で命を失うと思いました」

 検察官「その後ご主人はどうなりましたか」

 証人「路地の行き止まりでうつぶせに倒れました」

 検察官「倒れた後は何を?」

 証人「娘に『救急車を呼んで』と頼みました。それから私は、近くにいた人からビニールで傷を押さえるように言われて押さえましたが、血は止まりませんでした」

 検察官「この後、ご主人は病院に行きましたか」

 証人「はい」

 検察官「事件から2年ぐらいたちますが、今でも(事件当時を)思いだしますか」

 証人「はい。ことあるごとに思いだします」

 検察官「ご自身はけがをされてませんが、事件の影響はありますか」

 証人「世間の注目を浴びた事件だったし、恐怖心はずっと残っています」

 検察官「どういう場面で恐怖心が起こりますか」

 証人「テレビで刃物を見ると怖いし、交差点でも速く走る車を見ると足がすくみます」

 検察官「事件をどう思いますか」

 証人「たくさんの人が亡くなり、主人もけがをしました。とても許せる事件ではありません」

 検察官「事件の後に被告から手紙は来ましたか」

 証人「はい。来ましたが読んでいません。開封もしていません。主人が開封していないので開封していません」

 検察官「あなた自身は読みたくありませんか」

 証人「はい」

 検察官「この法廷で被告を見たわけですが、どのような気持ちですか」

 証人「どうしてこういうことをしたのか。許せない思いです。2年間で味わった苦しみや悲しみ、事件前には戻れないということです」

 《検察官は、質問によって夫が刺された瞬間を目の当たりにした証人の心境に踏み込んでいった》

 =(7)に続く

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将棋の加藤九段に野良猫への餌やり禁止命令(読売新聞)

 東京都三鷹市の集合住宅の住民17人と管理組合が、同じ集合住宅に住む将棋の加藤一二三(ひふみ)九段(70)を相手取り、野良猫への餌やりの差し止めと、慰謝料など約645万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、東京地裁立川支部であった。

 市川正巳裁判長は加藤九段に対し、野良猫への餌やりをしないことと、慰謝料の支払いを命じた。

 訴状によると、加藤九段は約17年前から自室の玄関先や周辺で野良猫に餌をやり始めた。猫の排せつ物や鳴き声に悩まされたほかの居住者が、餌やりをやめるよう求めていた。

 口頭弁論で加藤九段は餌やりの事実を認め、「動物愛護の精神、地域猫の適正管理の見地から行ったもので違法性はない。自費で猫の去勢手術もしていた」と主張していた。

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 大型連休明けの6日、日本列島は引き続き青天が広がり、真夏日(最高気温30度以上)や夏日(同25度以上)となる所が多かった。気象庁によると、7日以降は寒冷前線が通過するため、全国的に気温が下がり雨が降る見込み。
 同庁によると、福島・若松(会津若松市)で全国トップの33.3度を観測。長野・飯山(飯山市)33.1度、新潟・小出(魚沼市)33.0度など真夏日が目立ち、いずれも各地点の5月の観測史上最高を記録した。
 主要都市では、東京が27.8度、名古屋が26.9度、大阪が27.8度、福岡が25.4度。 

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